2018年4月18日水曜日

キューバ人民権力会議はじまる

2018年4月18日。
国父(カルロス・マヌエル・デ・セスペデス)生誕199年であり、57年前、帝国主義のヤンキ―をプラヤ・ヒロンで打ち負かした記念すべきこの日、去る3月、国内の168選挙区から選出された605人の代議員の参加のもと、第9回人民権力全国会議が開催される。
CUBADEBATE「人民権力会議速報」より)



人民権力会議は4月18日、8時30分に開会された模様です。
今回の人民権力会議では、ラウル・カストロ議長が退任され、新たなリーダーが選出されます。後継者は、キューバの新聞等の露出度からディアス・カネル氏ではないかと思いますが、キューバで馴染みの民宿のおばさんが「候補者が1人というのはあり得ない」と言っていたので、他の人が選ばれる可能性もあります。
いずれにしても、変わるのは国家評議会議長の「苗字」だけで、誰が選出されようと路線上、大きな変化はないと思われます。フィデル・ラウルが繋いできたキューバの歩みは世代が変わっても否定されるものではないからです。

ところで、先日「キューバにおけるジェンダーに興味がある人がいる」と聞いたので、ここで人民権力会議605人の代議員の男女比を見ておきましょう。

以上の通り、女性322人、男性283人です。
キューバの女性の地位は確立されています。表敬訪問先で施設の「長」として紹介されるのは女性の方が多いくらいです。
ただ、生活上の実感として、男女平等かどうかはわかりません。
というのは、車やバイクを運転しているのは圧倒的に男性が多いんです。車・バイクを個人所有することは困難なので、おそらく会社や所属団体から貸与されているものなので、経済的に差があるとは言えませんが、少なくとも移動の自由が利く状態にあるのは男性が多い、と言えるのではないでしょうか。
一方、市場で買い物をしているのはほとんどが女性です。友人・知人宅しか実態を見る機会はありませんが、私の知る限りでは家事の分業もあまりやられていない気がします。
ただし、力仕事は100%「だんな」です。というか、キューバ社会全体が、「女性に重いものを持たせてはならぬ」という厳格なルールがあるのですから当然です。
買い物から帰った「奥さん」が階下から「おーい」と叫ぶと「だんな」が脱兎のごとく駆け出してきて買い物袋をさっと受け取り、妻をレディーとしてエスコートしつつアパートの階段を昇っていくという光景が見られます。

次回、キューバに行ったら、ジェンダーの視点を意識してウォッチしたいと思います。


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